眼を持つ動物が初めて出現したのはいつ?
みなさま、こんにちは。
突然ですが、ふと思ったことがあります。
「眼を持つ動物が初めて出現したのはいつ頃なんだろう・・・?」
生命が地球に誕生してから、一体いつ頃眼をもった動物が現れたんだろうか。
みなさんはいつだと思いますか?
気になるので調べてみました。
生命史上、初めて眼なるものをもつ動物化石が見つかるのは、カンブリア紀でした。
およそ5億4200万年前のことです。
カンブリア紀といえば、カンブリア爆発と関連がありそうです。
世界各地の海で、いろんな動物たちが爆発的に増えたのが
カンブリア爆発と呼ばれています。
カンブリア爆発や眼に関することで、ひとつ面白い説にたどり着きました。
イギリス自然史科学博物館のアンドリュー・パーカー学者によると、「眼」をもつ
動物によってカンブリア爆発で硬組織をもった動物が出現した、といっています。
名付けて「眼の誕生説」です!
なんだか面白そうな説ですよね。
それはまとめるとこういった仮説のようです。
カンブリア爆発の直前に、軟体動物の中で偶然、眼をもつ動物が現れたとします。
眼を持っているということは、当然生存競争の中で優位に立ちます。
だって、獲物の位置がはっきりと分かり、天敵に襲われそうになっても
その接近をいち早く察知できるからです。
眼を得た動物は、生存競争で勝ち得ていきますが、他の動物も進化して
眼を獲得していくと、生存競争が激化していきます。
彼らは眼を持っているだけでは優位ではなくなりました。
だから、逃走したり追跡したりするための足やひれを進化で身に付けていったというのです。
もちろん、防御するためのトゲや殻なども徐々に身に付けていったと・・・。
パーカー博士は、カンブリア爆発で突如出現した眼をもった動物を証拠として
この仮説を固めていったようです。
ここまでくれば、何の動物を根拠にパーカー博士が説いているか分かってきましたね!
そう、その動物とは
三葉虫です!
三葉虫は、カンブリア爆発の最初期に出現した動物です。
三葉虫の眼ってすごいんですよ。
5億年以上前なのに、三葉虫の複眼は現在の動物の複眼と変わらない
くらいの高度な機能を持っているそうなんです。
進化の過程からいえば、いきなり完全体で現れたようなものです。
高度に発達していたからこそ三葉虫は世界中で繁栄することになったんでしょうか!?
あと、パーカー博士はこんな面白いことも言っています。
三葉虫についているトゲトゲ。
あの武装用のトゲは、敵から身を守る防護用として役に立つというよりは
視覚的なメッセージとして役に立っているのだというのです。
要は、「こっちに近づくと怪我するぞ!あっち行け!」という具合です。
面白い説ですよね。
でも、よく考えてみたら、補食する側に高度な眼の機能があったからこそ
トゲをもつ防御用の体もつくられていったわけですよね。
三葉虫にトゲなどの装飾があるというのは、言い換えれば
同時代、他の海の動物たちの眼が、装飾したものを認識できるほど
発達していたということです。
この仮説は、まだ定説になってはいないようですが、これからの進展がたのしみです。
最後に今日はこの言葉で占めたいと思います。
『武装は装飾である(armaments are ornaments)』