イプシロン打ち上げ成功 個体燃料・液体燃料とは?
14日午後2時に打ち上げが成功した、イプシロンロケット。
映像で打ち上げの瞬間を見ましたが、すごい轟音とともに上がっていきましたね。
イプシロンは12年ぶりに国内開発された新型ロボットということで、
大いに注目が集まっていました。
その注目すべき点は、コスト面が大幅に削減できた点にあります。
これにより、低価格でロケットを飛ばすことができる可能性を提示しましたね。
さて、コスト削減となる要因としてあげられる一つが、『固体燃料』を搭載したということ。
今日は、固体燃料ロケットと、液体燃料ロケットの違いについて、比較したいとおもいます。
個体燃料と液体燃料
ロケットを打ち上げる際、具体的には「燃料」と「酸化剤」を用いて打ち上げるのですが、
(燃料と酸化剤を合わせて、『推進剤』と呼びます。)
この二つの組み合わせを個体、液体のどちらにするかが重要であるようです。
燃料と酸化剤が両方液体であるロケットは液体燃料ロケットといい、
両方固体であるロケットは固体燃料ロケットといいます。
もし片方が固体で、もう一方が液体のロケットはハイブリッドロケットと呼ばれます。
固体燃料ロケットの例としては、ペガサスロケットなどのロケットや
ブースター (ロケット)M-Vロケット、ミサイル等が挙げられます。
液体燃料ロケットの例としては、欧州のアリアン5やアメリカのスペースシャトルの
メインエンジン、日本のH-IIロケットが代表で挙げられます。
固体燃料も液体燃料、両者、メリット・デメリットがあります。
固体燃料
メリット・・・構造が簡単・安価・毒性に留意しなくてよい・扱いが比較的しやすい
長期間保管可能・即応性がある
デメリット・・・燃焼の制御がむずかしい・点火後に火力の調整や中断ができない
(チャレンジャー号爆発事故やブラジルロケット爆発事故の原因か・・・!?。)
液体燃料
メリット・・・燃焼を防御する機能にすぐれている・大型ロケットでは構造効率がよい・燃焼効率にすぐれる
デメリット・・・腐食したり、毒性を持ち扱いにくい・貯蔵がむずかしい・
ポンプや燃焼室、噴射器の構造から小型ロケットに不向き・コストがかかる
いかかでしょうか。こうしてみると、大分特徴が異なるんですね~。
今回イプシロンに搭載されたものは固体燃料です。
イプシロンは、コストカットの方法として、これまで開発したH-IIAロケットなど
部品を共通化させたり、部品を組み合わせて作っています。
さらにITの活用で、打ち上げまでのプロセスを簡易化したり
機体の点検作業をを自動化してコンピュータに任せる機能も搭載しています。
今回の打ち上げは、日本のロケットが衛星の打ち上げビジネスへ参入する
足がかりとなるかが試されています。
期待しつつ、今後の経緯に注目していきたいですね。