宇宙関連ニュース 系外惑星の愛称は買うことは出来る?
国際天文学連合(IAU)は、系外惑星(太陽系の外にある惑星)の愛称を
有料の投票で決めようとする動きに対して、
投票で付けられた名前が一切の公的な効力を持たない、
と警告しているようです。
これは、愛称募集や人気投票を
インターネットで開始している
民間団体の行動に対する反応とみられます。
この民間団体は、天文普及のために
立ち上げられた団体です。
私たちがお金を払えば、系外惑星の愛称の提案や、投票ができ、
一番人気の名前には惑星にその名前がつけられるそうなのです。
IAUは、これに対して
「投票できめた惑星の名前は、効力を持ちませんよ。」
と、主張したのですね。
命名権という言葉が気になり、調べてみました。
命名権は、人間や事物、施設、キャラクターなどにたいして
名前をつける(命名する)ことができる権利です。
名前の権利を売買してビジネスが成立し、
1990年代後半以降にスポーツ施設や、
文化施設などの名前に企業名が入りはじめたようです。
たしかに、近年よく見かけます。
地域の文化施設など、数年ごとに
名前が頻繁に変わっていますよね。
やっと名前が馴染んできた、と思ったら
すぐに別の名前の施設になっていた、
なんていう経験、あるのではないでしょうか。
さて、命名権、科学の世界に関して言えば、
新発見の元素や天体に対して発見者が、
生物の学名は記載者が、それぞれ命名権を持つ慣習があるそうで。
恐竜の名前をつけるのも、たいていは、
その発見や研究にかかわった人に
ちなんだ名前がつけられていますね。
今回の注目すべてき問題は、
お金を払って投票し、
惑星に名前をつける権利を得る、というもの。
これまでの慣習とは異なる形での命名となることに、
IAUが「待った」をかけた形という構図でしょうか。
IAUが命名権に対して主張するのも一理あります。
というのも、現在、系外惑星は機械的な符号で呼ばれているのですが、
研究者達の混乱を避けるため、
明快で体系的な命名システムが必要だというのです。
う~ん、確かに。
一方、民間団体は、命名権を募集することで
天文に関しての関心を高めたいという意図もあるでしょう。
もし、自分の提案した名前が
惑星の名前として認知されたら嬉しいしょうか!?
なんといっても、惑星の数が多ければ多いほど、
ビジネスが成り立ちます。
それとも、機械的ではあるけれども
惑星の名前の権利については、介入すべきではない!?
みなさんは、どう思われますか?