三葉虫は弱い生き物!?

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

種によりますが、三葉虫には体や眼にトゲを

たくさん生やして武装したものがいます。

 

頬トゲがシャキーン!大きなコルヌプロエタス三葉虫

頬トゲがシャキーン!大きなコルヌプロエタス三葉虫

 

他にもちょうどかたつむりのような形をした、

長く伸びた眼をもった三葉虫がいます。

 

三角形の母岩に幅広ロシアン三葉虫が鎮座しています。

三角形の母岩に幅広ロシアン三葉虫が鎮座しています。

 

 

海の底の泥に体を潜めながら眼だけ飛び出させて

敵を観察できる潜望鏡のような機能をもっているというわけです。

 

 

このように、簡単に襲われないようにするため、

三葉虫は体にあらゆる工夫を施しています。

 

最も代表的なのは「エンロール」といって、

ダンゴムシのように丸まって体を守る防御体制です。

 

 

デボン紀のハリネズミ坊や!2体のドロトプス・アルマータス

デボン紀のハリネズミ坊や!2体のドロトプス・アルマータス

 

 

背側は硬い殻で覆われている三葉虫ですが、

その背側を外側に体をぐるっと丸めることで、

内蔵などの柔らかい内側部分が攻撃されないよう守っていました。

 

 

捕食されるという、立場の弱い生き物だったからこそ、

三葉虫はその体に工夫をこらしながら進化し、

多様化して大グループを形成しました。

 

ショートフォーク・コムラ(Short Folk Comura)

ショートフォーク・コムラ(Short Folk Comura)

 

 

三葉虫は約3億年もの時間を、

賢く生き抜いてきた賢者の生き物群とも言えます。