恐竜のヒフはなぜ見つかりにくい?
「恐竜の骨を発見しました!歯を発見しました!」
というニュースはよく耳にしますが、
皮膚を発見したという記事は見つかりにくいですね。
実際、皮膚化石がないわけではありませんが、
とても少なく稀少です。
さて、恐竜の皮膚はどうして見つかりにくいのでしょうか?
それはズバリ、骨や歯に比べて皮膚を作っている組織は
とても腐りやすいからです。
腐りやすいということは、化石として現代まで残っている
皮膚は多くはなく、ゆえに非常に貴重なものです。
皮膚の化石は、粘土に型をおしつけたときに
残るあとのようにして出来ます。
死んだ恐竜が土に埋まっていくとき、皮膚がなくなるまで
時間がかかるような周りの条件がある場合、
土にしっかりと皮膚のあとが残るのです。
では、もともとの皮膚はどうなっているかというと、
残っていてもぺらぺらの膜のようになっています。
見つかっている皮膚化石は、表面に小さなデコボコがあったため、
体はうろこのようなものでおおわれていたと考えられています。
たとえばアメリカで初めて学名がついた白亜紀後期の恐竜、
ハドロサウルスは、皮膚の表面に細かいウロコがあった恐竜で
皮膚化石が残っています。