ベルギーで発見された最古の昆虫化石から思うこと

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

昨日発表された英科雑誌ネイチャーによると、

ベルギーで約3億7000万年前の地層から

最古の昆虫が発見されたということです。

 

 

3億7000万年前というと、地質時代では古生代の中頃、石炭紀の前の時代にあたります。

石炭紀に存在した高さ40mの木レピドデンドロン

ウロコのような幹の表面、レピドデンドロン

 

 

見つかった昆虫は、触覚や脚、そして3つに分かれた(頭と胸と腹)

部分もしっかり確認でき、体長8mmだとか。

 

 

名前が「ストルディエラ・デボニカ」という、なかなか込み入った名前ですが、

これは、発見場所と年代にちなんでいるとのことです。

 

 

さて、発見された年代の「デボン紀」といえば、「魚の時代」と言われる時代。

この時代は、魚類の数が増え、その進化が著しいことからそう呼ばれています。

 

 

魚類自体は、すでにデボン紀より前の時代に出現していたのですが、

顎がない「無顎(むがく)魚類」や、尾びれ以外のヒレに刺がついていた

「刺魚類(きょくぎょるい)」が主でした。

 

そして、デボン紀になると、「板皮(ばんぴ)魚類」なるものが現れました。

板皮魚類とは、「皮の板」と表現するだけあって、

頭部と体の前の部分がかたい骨の鎧で覆われた魚なんですね。

 

 

この種で代表的なのが、「ダンクルオステウス」。

古生代最大の動物で全長は約6mもありました。

 

 

この魚、今回昆虫が発見された国と同じ、ベルギーでも発掘されています。

海には全長6mなるダンクルオステウスが、陸には体長8mmの小さな昆虫が

デボン紀ベルギーに存在したというわけですね!

 

 

このたびの最古の昆虫発見によって、「魚の時代」といわれてきた

デボン紀に、新たな仲間が加わって、

今後は一層賑やかな時代として紹介されそうですね。

 

 

昆虫は、地球に豊かな森林が広がる時代の石炭紀に繁栄し

それより前の情報が乏しかったのです。

 

 

でも、今回の発見で一つ前の時代、デボン紀にも

確かに昆虫が存在したのだと分かり、嬉しくなります。

 

 

今回発見された昆虫が、一体どんな特徴をもっているのか、解明が待たれます!

古生生物は、現代おいては死骸となっている太古の生き物なのですが、

こうして日々新たな発見があるところが、面白いのですよね。

 

まだどれだけ、我々が知らない生物が存在しているのだろう、

と想像すると、おびただしい種をこれまで育んできた、

地球のすごさを感じずにはいられません。