お客様から、化石のクリーニングの結果のご報告をいただきました。

お客様から、化石のクリーニングの結果のご報告をいただきました。

母岩に完全に埋まっていたオトダスの歯化石が、こんなに美しくクリーニングされました。

※　クリーニングとは、母岩を除去することで、化石の本体部を浮き上がらせる行為のことです。

表面のエナメル質を残しつつ、縁部を丁寧に掘り進めた、見事なクリーニングです。底部を完全に除去しないことで、ジオラマのような味わいが残っています。産状がよくわかり、実に味わい深い標本へと進化しました。

お客様からお手紙を頂きましたので、掲載をさせていただきます。

こちらがオトダスです．歯の先端から歯根まで長い辺に沿ってカーブ計測で9.2cm，大変立派なサイズです（ここは‘化石セブンさん’口調で）．手前側の副歯を掘り出すのに1ヵ月，向こう側の副歯にたどり着くまでさらに1ヵ月，かかりました．手前側のエナメルが欠けている部分を逆手にとって，歯の内部構造も観察できるようにクリーニングしてみました．一見，塑像のようにも見えませんか？タイトルは「炎」です．先端側から見ると，宇宙戦争の戦闘機のようにも見えますが．

面白かったのは，掘っている途中で４mmくらいの「赤ちゃん歯」が出てきて，それでもしっかり小さな副歯を持っていたことです（分かりづらいですが上記集合写真では，本標本右側の【小さなオトダスの歯】ケースに台紙をつけて保存してあります）．太古の海底を掘ってみるとざくざく面白いものが埋まっているようで，興味が尽きません．

皆さんも、化石コレクションに加えて、クリーニングを趣味にされてみてはいかがでしょうか。集中力を要しますので、あっという間に時間が過ぎていきます。最初は安価な化石でチャンレジされることをおすすめいたします。