エチオピアで初期人類の新種化石発見!

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

米クリーブランド自然史博物館などのチームが29日、英科学誌ネイチャーに

初期人類の新種化石について重要な発表をしました。

 

それによると、アフリカ東部・エチオピアにある約340万年前の地層から、

初期人類の足の化石を発見したようで、これらは新種とみられています。

 

1974年、エチオピアアファール地方でみつかったアウストラロピテクス

 

 

エチオピアというと、化石セブンでも取り扱っていますが、

「ルーシー」の愛称で知られる最初期のヒトが有名です。

一般的には、アウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)とよばれています。

 

注目すべきは、今回の新種は、アウストラロピテクスとは足の骨の構造が異なっている点です。

 

アウストラロピテクス、見た目は直立したチンパンジー

 

 

今回発掘された足の骨には、直立二足歩行に適した土踏まずを形成する

弓形の構造が見られませんでした。

どうやら、足の指で物をつかめた構造になっていたようです。

このことから、アウストラロピテクスのほうが、より現生人類の祖先に近いと推察されています。

 

 

先日も、中国で未知の人類が発見されたと報道されたように、

人類の進化に関する発見と議論は、近年非常に活発ですね。

 

 

 

アウストラロピテクスについて少しお話を。

彼らは1924年、南アフリカに住んでいた解剖学者レイモンド・ダートが

現在の世界遺産であるスタークフォンテイン洞窟で頭蓋骨を発見したことから端を発します。

 

果実や地下茎、後期には肉も食していたとされるアウストラロピテクス

 

 

南アフリカ共和国で発見されたことから、「南の(Australo-)猿(pithecus)」と彼が名付け、

これが、「アウストラロピテクス」といわれる所以です。

 

 

レイモンド・ダートが翌年、ネイチャー誌に最初期のヒト、アウストラロピテクスの存在を

発表するや否や、人類の祖先が人間とサルの中間であるという主張に、当時の

創造論者たちが大反対します。

彼の元には怖ろしい脅迫文がくるほどだったといわれています。

 

 

今から88年前という時代、チンパンジーやサルと、人類進化の関係についての話題は

それほど衝撃的だったようです。

 

 

愛称「ルーシー」は1974年当時、ビートルズのヒット曲にちなんでつけられました。

 

 

現在は、チンパンジーとの共通の祖先から分かれて進化したとされる初期人類ですが、

研究者の議論の対象となっているのは、300万~400万年前は、アウストラロピテクスの

仲間だけ存在したのか、あるいは様々な種類が存在したのかということです。

 

 

このたびの発見から、自然史博物館などのチームの見解は、様々な系統が存在していた

としています。

 

身長約1m、20歳の女性(クリックするとページへとびます。)

 

 

この地球上に、まだどれだけの未知の古代人が眠っているのだろうか、と想像させる話題でした。

今後の解明に期待。