ハドロサウルス類の大腿骨長崎で発見!

投稿日:
 カテゴリ:化石ニュース 作者:

昨日のニュースによると、長崎半島東岸の長崎市北浦町で、8400万年前(白亜紀後期)の地層

から、草食恐竜「ハドロサウルス類」の大腿(だいたい)骨とみられる化石が発見されました。

 

 

ハドロサウルス(Hadrosaurus)

 

発表したのは勝山市にある、県立恐竜博物館です。

 

今回発見された化石は右側の大きい脚の骨(大腿骨)の上半部です。

長さ41センチ、幅23センチあることから、全長はおよそ6メートル

のハドロサウルス類と推測されています。

 

 

ハドロサウルス(Hadrosaurus)は中生代の白亜紀後期、

北アメリカ大陸やアジアにに生息していた鳥脚類です。

アヒルのように長くて平たい口をもっていることから、

カモノハシ恐竜やカモノハシ竜と呼ばれています。

 

頭のトサカからは音が出るといわれています

 

 

全長は7~10mの個体が多く、名前の由来「がんじょうなトカゲ」です。

彼らの化石は1858年、北米で初めてみつかります。

そのときは部分的な化石しか発見されず、ハドロサウルスは長い間謎の多い恐竜だったようで。。。

 

 

およそ140年後の1999年、当時17歳の高校生が一部の化石を発見、2006年には

全身化石が発掘されると次々と謎が明らかになりました。

 

ハドロサウルスを特大CTスキャンで筋肉量を測定したところ、それまでの研究者が予想して

いたよりもはるかに多い筋肉量を持っていたことがわかりました。

 

カモのような平たい口ばしが特徴のハドロサウルス

 

その結果、ハドロサウルスは推定時速45キロで移動していたようです。

当時最強といわれたティラノサウルス(推定時速29キロ程度*諸説あり)を

はるかに上回る「逃げ切りタイプ」のすばしっこい恐竜でした。

 

ハドロサウルスはの体の表面にあるウロコは、敵から身を守る保護色に役立っていたようです。

幼児期や緊急の時は二足歩行、普段はゆっくり四足歩行と

状況に分けて走りも使い分けていました。

 

 

なかなか器用な恐竜ですね。

当時の恐竜は、機能をさまざまに特化させて生き延びていたんですね。

 

日本でハドロサウルスの化石は長崎市以外にも熊本、淡路、

兵庫、福島、北海道で見つかっています。

日本列島至る所にハドロサウルスがいたようです。

今後もハドロサウルス関連発見のニュースが飛び込んでくることを期待します。