スピノサウルスは泳ぐ恐竜だった!?

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 カテゴリ:化石ニュース 作者:

12(金)に報道された、スピノサウルスが水の中を泳いでいた可能性がある、というニュース、もうお聞きになりましたでしょうか?いやあ、びっくりですね。この発表は、アメリカシカゴ大などの研究チームが、スピノサウルスの骨格化石を分析して明らかにしたもので、11日付のアメリカ科学誌サイエンス電子版に発表したものです。スピノサウルスは、地質時代でいうと白亜紀(約1億1200万~ 約9700万年前)の時代、現在の北アフリカ大陸で繁栄した巨大肉食恐竜です。頭部は現生のワニによく似ており、歯のかたちや構造などから、魚食性だったと考えられています。

スピノサウルス画像

スピノサウルスの頭部についている鼻の穴は後ろの方にあります。口の先から離れた場所に鼻があると、口先を水中にいれても呼吸を可能にしたということですね。今回の研究報告によれば、骨盤が小さい点や後ろ足が短い点は泳ぎに向く構造であるいうことです。また、後ろ足の指が扁平で水かきを持った可能性があり、泳ぎが得意だったのではないかと考えられているようです。

スピノサウルス画像

もしスピノサウルスが水中で過ごす時間が結構あったとなると、背中にある大きな帆は泳ぐのに邪魔ではないのか!?こんなギモンがにわかに浮かびます。大きな帆といわれるのは、背中にある高さ1.8メートルにもなるという胴堆の棘突起のことです。これまでの説によると、当時の暑い気候に適応する目的としてラジエーターのような機能を持っていると考えられていました。あまりに大きな背中の帆のおかけで、スピノサウルスはあまり運動性に優れていないのではないか、とも考えられてきたようです。

スピノサウルス(Spinosaurus)歯化石

水中が主な生活場所だとすると、どうなのでしょう、あの帆はそんなに重くならないのでしょうか。スピノサウルスが水中に入ったら、少々潜ったとしても背中の帆が水中から出てしまいそうです。『スピノサウルスここにあり!』といった感じでかなり目立ったでしょうね。それにしても、恐竜は絶滅生物でありながら、その説は日々進化していますね。超人気恐竜の生態についてのニュース、今後も注目したいところです。