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もう採掘されていないオックスフォードクレイ産!クエンステッドトセラス/【an703】
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非常に希少なイングランド・オックスフォードクレイ産のパイライト(黄鉄鉱)アンモナイトのご紹介です。同産地は、すでに閉じられているため、新たに採掘されることはありません。それゆえ希少な標本です。
オックスフォードクレイから産出するパイライトアンモナイトの種は、いろいろなものがあります。本品のクエンステッドトセラスは比較的多く採れる種です。全体的に形が美しく、この葉にたとえられる美しい縫合線が観察できます。
そもそもパイライトアンモナイトとはなんぞや?という方のために、ウンチクを。アンモナイトが死に絶え、数千万年の時を経るなか、アンモナイトは土砂に堆積し、現代では岩となって発見されます。その悠久の堆積期間に、アンモナイトの本来の殻の成分が、周辺環境から流入した黄鉄鉱によって置換(徐々に成分が入れ替わる)したものが、本標本です。周辺環境がパイライトリッチ(黄鉄鉱が豊富な環境)であることが、このような美しい標本が生成される最低条件になります。
表面の一見ランダムに見える傷は、縫合線と言います。アンモナイトの殻は本来、中は空洞なのですが、集合住宅のようにいくつかの部屋に分かれています。その部屋の最も外側が表面がわずかに削られることで、このように外部に模様として見えているのです。集合住宅のシンプルな壁とは異なり、アンモナイトの小部屋の壁(隔壁)は非常に複雑にできているため、その断面である縫合線も、このように面白い模様をしています。美しいようでもあり、グロテスクのようでもあります。この縫合線は、年代や種によって異なり、コレクション品を楽しむポイントの一つにもなっています。
葉模様が見えますか?炎の模様にも見えますね。
ちなみに、この葉模様とは別に、大きなラインが入っているのが見えるかと思いますが、これは肋(ろく)と言います。肋(ろく)とは本来アバラ骨を表す言葉で、アンモナイトの殻に断続的刻まれた脈のことを指します。肋(ろく)も種によって異なり、ピッチの細かいものから、大胆な形をしたものまで多種多様です。
本品は手のひらサイズ。
黄鉄鉱には、「愚か者の金」という、ありがたくないニックネームがあります。金よりはかなり比重が小さいのですが、その輝きの美しさから、鉱脈ハンターが金を発見したとぬか喜びしたことから、名付けられたそうです。しかし、金と比較しなければ、その美しさは格別で、米国南西部の原住民は、磨いた黄鉄鉱を鏡として利用していたそうです。
また、黄鉄鉱は様々な条件下で生成するため、こうしてアンモナイトの殻を置換することで、化石コレクターにもよく知られています。黄鉄鉱は、大鉱床を形成する割に、あまり実用的に利用されていない、という面白い資源でもあります。磁鉄鉱や赤鉄鉱があるので、鉄の原料としても利用されにくいし、硫酸の原料としても利用されなくなりました。しかし、化石コレクターには、磁鉄鉱や赤鉄鉱よりも、ずっとなじみ深い鉱物ですね。
商品スペック
商品ID | an703 |
---|---|
年代 | 中生代ジュラ紀(1億9500万 -- 1億3500万年前) |
学名 | もう採掘されていないオックスフォードクレイ産!クエンステッドトセラス |
産地 | Oxford Clay,England |
サイズ | 直径3.5cm |
商品解説 | 約1億6600万年前の地層から採集されたアンモナイトです。 (Quenstedtoceras) ※お届けする小ケースは、写真と形状が若干異なります。 |
アンモナイトとは?
名前の由来
古代エジプトの太陽神アモンが持つ螺旋状に巻いた羊のツノににていたことから、アモンのツノという意味のアンモナイトになった。
画像「アンモナイト」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL: http://ja.wikipedia.org
食性
口や歯の形などから肉食で、小さな甲殻類や貝などを食べていたと思われる。
サイズ
数cm~十数cm程度の化石が多いものの、直径2.5mのものもあった(イギリス)。
どんな生き物?
カタツムリの一種ではありません!実は、イカやタコの仲間。デボン紀から白亜紀まで栄え、恐竜と共に絶滅。
画像「アンモナイト」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』。URL: http://ja.wikipedia.org
北海道でよく獲れる理由
北海道が世界的にも有名な理由はノジュール(団塊)にあります。ノジュールとは、炭酸カルシウムを主成分とした硬い岩石の塊です。北海道産のアンモナイトは、多くの場合このノジュールに守られ、浸食を受けずほぼ完全な殻のままで保存されています。
生態
殻の内部は規則正しく仕切られ、もっとも出口に近い部屋に体が収まる。それより奥は空洞でガスが入っており、浮力を調節。